英語の文構造が分からないとき、SVOCの知識そのものが足りないとは限りません。SとVを見つけた後、残りの語がどこにかかるかを決める工程が抜けていることが多いからです。構造は記号を振るためではなく、意味の責任範囲を決めるために使います。
1. 主節を囲む
接続詞や関係代名詞が見えたら、まず主節とそれ以外を分けます。Because the data was incomplete, the researchers delayed the publication. では、主節は the researchers delayed the publication です。理由節を先に読んでも、主節の骨格を見失わないようにします。
2. 動詞の数を数える
長文で動詞が多く見えるのは、節が複数あるからです。that, which, who, when, while, if の後ろに新しい主語と動詞があるかを確認します。動詞の数と節の数が合わないときは、分詞、動名詞、過去分詞を本動詞と誤認している可能性があります。
3. 修飾語を一度外す
主語と動詞の間に長い前置詞句や関係詞節が入っていたら、仮に外して骨格を読みます。The report, which was published after months of debate, explains the change. の骨格は The report explains the change です。挿入部分を戻すのは、骨格を取ってからで構いません。
4. 同格と関係詞を区別する
the fact that ... の that節は fact の内容を説明する同格です。一方、the report that I read の that節は report を修飾する関係詞節です。前者は「どんな事実か」、後者は「どの報告か」と問い直すと区別しやすくなります。
5. 省略を補う
比較、接続詞、分詞構文では、同じ語が省略されます。省略された部分を日本語の都合で勝手に補うのではなく、前後の文から同じ主語・動詞を探します。補った語を括弧で書けば、構造の推測と本文に書いてある情報を分けて管理できます。
この五段階を一文ごとに使う必要はありません。迷った文だけに適用し、普段は主節と論理の向きだけを素早く取る。Kokeniwaの読解問題で、構造を説明できなかった文を集めると、自分の弱点が「関係詞」なのか「分詞」なのか見えるようになります。
構造を書き込むテンプレート
ノートには、英文を写し、主節を一行目、従属節を二行目に置きます。修飾語は矢印、同格はイコール、指示語は指す名詞を日本語で書く。たとえば This trend, once considered temporary, has affected ... なら、This trend has affected ... を先に書き、once considered temporary を trend の補足として戻します。見た目をきれいにする必要はありません。翌日に自分が再現できることが基準です。
構造が取れたら、音読で確認します。主節の動詞を少し強く、挿入部分を軽く読むと、目で見た階層が耳にも残ります。文法問題のためだけに構造を分析するのではなく、読む・聞く・訳すを同じ骨格に揃えるのが狙いです。

